金太郎腹掛と五月人形
昔話に登場する金太郎のトレードマークは赤いひし形の腹掛けです。
今の若い人は腹掛けという言葉を知らない人も多いかもしれません。
あの腹掛けを見て金太郎は変な格好をしていると思うかもしれませんが、昔は乳児が服の下に身に着ける下着の役割を果たしていたのです。
腹掛けは言葉通りお腹を覆うように巻きつけるためお腹が冷えないため保湿用に着られていたようです。
動きやすく、着せやすい、そして洗濯してすぐに乾くと、機能性にも優れています。
乳幼児限定で着るものだと思われるかもしれませんが、江戸時代までは成人男性も祭りや鍛冶などの職人、役員なども着用していました。
西洋文化の下着の普及とともに現在は日常生活の中で姿を消してしまいます。
しかし金太郎のイメージは現在も残っていて、金太郎のように元気で逞しい男の子に育つようにと子どもの日には五月人形を飾ります。
五月人形と金太郎に何も関連性がないと思われるかもしれませんが、五月人形は金太郎がモデルだと言われているため端午の節句には兜や刀だけではなく、腹掛を男の子に贈る風習のある地域も少なくありません。
毎年子どもの身体の大きさに合わせた腹掛を贈る事で成長を祈願し、成長を確認する意味合いもあるのです。
腹掛は紺色なども売られていますが、やはり一番人気は金太郎と同じ赤い腹掛のようです。
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