太鼓を叩く時の腹掛とは?
太鼓を叩く際の腹掛とは、胸から腹までを布で覆い、首から背中のあたりで止めた衣のことです。
歴史は古く、江戸時代よりさらに昔から着用されていたようです。
当時の腹掛は、庶民の男性が普段着として、または下着として着用していました。
腹掛けは木綿素材で吸水性も良く、伸縮性もあるため、体力仕事をする職人や、体を動かす飛脚などに愛用されていました。
当時は黒や藍染めなどの単色の腹掛けが一般的だったため、汚れも目立ちにくく、活発に働く男性たちに重宝されていたようです。
腹掛には腹の部分に大きなポケットが付いているのが特徴です。
このポケットはどんぶりと言われ、腹の幅いっぱいに大きく作られています。
昔は、職人の七つ道具を仕舞うのに便利でした。
用途は変化しましたが、現在でも和太鼓を叩く際に着用します。
和太鼓奏者は、足を肩幅に開き、踏ん張って叩いたり、足を前後に動かし、リズムをとりながら演奏したりします。
そのため、和太鼓奏者が身に付ける腹掛けは、太もも部分にスリットが入っているなどの工夫がされています。
腹掛のどんぶりの淵の部分と、ハチマキのデザインを合わせるなど、和太鼓奏者にとっての腹掛けは、見せる衣装としての役割も担っています。
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