雪駄スポンジ(サンド)の特徴

雪駄の中には軽量でクッション性があり、とても履き心地の良いタイプがあります。中でも主流なのが、スポンジ素材を使ったものです。スポンジ素材の場合、靴底に別途サンドと呼ばれる加工がしてあり、これが軽い滑り止めのような役目を果たしています。靴底を丈夫にするために、様々な加工がされているのですが、サンドの模様にも種類があります。ギザギザの波線になっているもの、横向きに平行なラインが入っているもの、そしてブツブツとしたデザインの主に3種類です。これらは全て効果としては同じで、見た目が違うからと言って何かが特に変わるわけではありません。ただ、凹凸があると言うだけで意味を為しているのです。もし、雪駄の靴底が平面だと、コンクリート等の石の上を歩く時にスリップを起こす可能性があります。摩擦の関係上、このような構造が不可欠になると言うわけです。足を踏み込んだ時に雪駄の底に凹凸があれば、ツルツルと滑ってしまうのを防止出来ます。足元が安定し、歩行も楽になるのです。その事から、足腰の弱い高齢の層から若い人達まで老若男女を問わず人気があります。弾力のない、特殊な加工が施されていないタイプの雪駄を履いていて疲れると感じたら、無理をせずにスポンジ底の製品に買い替えてみましょう。家族にそうした人がいるなら、プレゼントに買ってあげるのも良いかもしれません。

サンド底の雪駄は中国製も多く、安物のイメージもありますが、一つ所持しておいて損はありません。お祭り当日は皮製のそこそこの値段の雪駄を履いて、それ以外はスポンジの雪駄を履くと言う使い方も出来ます。価格も安いので、万が一トラブルを生じた時の事も想定して、予備として購入しておくのも悪くありません。ただ、お世辞にも見た目も品質も良い商品が多いとは言えませんので、きっちり使い分けを心掛ける事が大切です。鼻緒がビニールのような素材で出来ているような製品も少なくないため、指を当てた時に不快感を催す事もあります。履きにくさにも関わる点ですので、長時間使うのには適さない事を知っておいて下さい。また、化学繊維特有の臭いを不快に思う方もいるので、当日箱から出して使うと言った事はなるべく避けましょう。事前に何回か予行練習や散歩でも良いので履いておいて、それから使うようにすれば臭いは自然と消えてくれます。スポンジ製の商品は傷みやすいのは当然ですが、最低限履くのに支障がないかは確かめておいて下さい。鼻緒に足を付けた時の心地よさは意外と重要です。素材が何から出来ているのか調べ、触り心地の悪いものではないかチェックしましょう。

スポンジで出来た雪駄は、そのほとんどが大きな魅力でもある踵部分の金具が備えられていないのが難点となっています。チャリチャリとした音が鳴るのが雪駄らしいとする人もいますが、お祭りに参加するスタンスによっては、スポンジの方が適している事もあります。練り歩きや行事に実際に参加して動き回るのではなく、どちらかと言うと観覧や応援をしている方であれば、控えると言う意味でも音の鳴らない雪駄を履いても問題ありません。また、気軽な気持ちで祭りに参加したい人にとってみても、安い価格で道具が揃えられるのは非常に良い事です。スポンジ製以外の雪駄はそれなりに値段が付いていますから、わざわざお金を費やしてまで参加したくないと言う人もいるかもしれません。経済的な負担の点と参加への敷居を下げてくれている点は、祭りの主催者にとってもありがたい事でしょう。ただ、余りにも価格が安いものを選ぶと鼻緒が千切れてしまったり、靴底が剥がれて苦労する事もあります。トラブルのリスクを減らす意味では、2,000円以上するようなしっかりした製品を買うべきです。祭りにどれ程自分が関わるか、どの程度歩きまわるのかも考えた上で、購入する雪駄を選びましょう。