鯉口シャツって?(2)

お祭り衣装の中の上着として肌に直接触れて着用するものであり、肉襦袢と言う地区もあります。(弊社近隣の遠州地区はほぼ肉襦袢と言います)
 肉の襦袢というのですから、もともとはクリカラ紋々【刺青】の代わり(柄付「意匠」は完全に真似しています)として近年着用されたようでございます。

その昔は素肌に腹掛【どんぶり】を着用していたようで、江戸中期から後期に鳶や火消し・博徒など命を張る荒っぽい職人衆が、守護の意味やもろ肌を脱いで勇ましい姿を見せるために、神仏を背負ったのが刺青の始まりであると言われています。その衣装や文様を真似してお祭り用のシャツとしてお祭り衣装に着するようになったとのことです。(諸説ございます)

鯉口は袖口が鯉の口のように、少しすぼまっているところからその名前がついたようです。刺青0もそうであるように柄は七分袖の仕立て上げです。
 最近はお祭り衣装だけでなく、カジュアルでおしゃれな普段着として若者に人気があり、大好評です。デニムとの愛称は抜群です。若い女性がパジャマ代わり(部屋着)として着用したり、和風の飲食店【ラーメン屋・うどん屋・居酒屋・蕎麦屋・道の駅】などからのご注文も橋本屋には頻繁にあります。バイク乗りの方にも大好評を得てます。

ダボシャツとは形状からして全く違うものです。特に脇の仕立ては直角で袖口も鯉口とは形状が明らかに異なります。主に男性が着用されますし、ダボはその名前のとおりダボッとしています。なので、女性用のダボシャツはございません。鯉口シャツには女性用サイズのシャツが橋本屋には多数(数千枚)ございます。