肌着としての腹掛は?
お祭りの定番衣装となっている腹掛けですが、年中通して着用出来るのをご存知でしょうか。
腹掛けはその名の通り胸からお腹に掛けて内蔵を冷やさないために着用する衣服で、主に肌着として普及してきました。
江戸時代後期に広く普及した腹掛けですが、庶民階級の男性、それも飛脚や大工と言った職人の仕事着としての活躍も多く、身体を動かす職業の人たちにとって計量で動き易い腹掛けは作業着としてうってつけだったようです。
腹掛け野構造は至ってシンプルで、前身頃を冷やさないための物なので背中側に生地はありません。
バックで結ぶタイプの衣服となっていますので、冬場は保温を目的にするなら腹掛の上に着る物を厚手の物にしていたようです。
しかし、その着脱の利便性から子どもに着させる親も多く、冬場は単純な肌着として、また夏場はそれ一枚で過ごさせてもお腹を冷やさないと言う理由から通年通して腹掛を身につけさせていたようです。
現在では端午の節句やお祭りの衣装として目にすることの多い腹掛ですが、素材やデザイン等時代のニーズに沿った物が多く出回っているようです。
日本人ならお祭りに行く機会も多いでしょうし、これを機にお気に入りの一枚を見つけてみてはいかがでしょうか?
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