股引(ももひき)と半股引の違い!
股引と言えば、一般的には長ズボンをイメージするものですが、夏祭りに関しては半ズボン型の半股引を使うケースもあります。男らしさが魅力の一つにもなるお祭りですが、近年では元気さとともに綺麗さや美しさが求められる傾向にあります。その事から、近頃ではすね毛が目立つような衣装は敬遠されがちですが、半股引を使う事にも大きなメリットがあります。まず、何よりも活気と男らしさを表現出来ます。普通の股引では、ももひきの色合いが全面に出ますが、肌を露出する事で人間らしさを演出します。活気あるイメージなため、イベントとして盛り上げるのには非常に有効です。そして、何よりも動きやすい事が、履く人達にとって最大の魅力になります。長いももひきは、かつては綿素材で破れやほつれも問題視されて来ましたが、今ではストレッチ素材の股引や丈夫なももひきが多数出ています。これによって、半股引派の方と股引派で分かれるようになり、今ではどちらも履かれ続けています。有名な岸和田のだんじり祭りでも長い股引が使われるようになるなど、どのようなお祭りで半股引が使われるかは明確に定義がありません。最終的には、お祭りのイメージや住民の意見・地域性・性別・年齢層等を、総合的に意識して決定するものと予測されます。
夏の暑い時期に開催されるお祭りでは、よく半ズボンである半股引が着用されています。さらしを巻いて、上着に法被や袢纏を着るようなスタイルには非常に合います。そのため、地域の小さな夏祭りなどではよく使われていますが、メジャーで伝統ある夏祭りにもなると長いも股引が使われるようです。股引で肌や毛を覆う事で、より綺麗で清潔感のある粋な雰囲気に仕上げられる特徴もあり、品を演出するために使われています。半股引は、とりわけ暑さを軽減させたり動きやすさを重視するために使われるため、特に伝統的な考え方が無い限りは単に機能的な目的で使われます。また、足元を露出させる意味では女性が色気を表現する目的で履く事も出来ます。元々、"粋"と言う表現には色気の意味合いも込められているので、女性が半股引を率先して選ぶと言うのも悪くありません。男性が短いももひきを履くとムダ毛が目立ち、どうしても女性に嫌悪感を抱かせてしまう股引となってしまうため、近頃では女性が履く機会が増えて来ています。くるぶしまである長いももひきだとどうしてもサイズが合わせにくく、動きづらさを感じさせる事が多いため、軽快で無駄がない半股引を選ぶと言う人も少なくありません。後は、個々のお祭りで実際にどのようなももひきがメインとして使われているのかも参考にしながら決めると良いでしょう。
以前は、伸縮性のある生地が無かったため、長い股引に履きにくさを覚える人が多くいました。特に夏場にもなると、半ズボンの方が自分も見る人の目にも涼しく感じられるため、半股引がよく使われていました。それから技術や祭り用品市場の発達・発展とともに、素材や縫製によって股引の作り自体が大きく変化し、長い股引でも動きやすいタイプが生産されて行きました。ビシッとした粋な形状を保ちながらも、伸びがとても良く、動く際に不快感を及ぼす事がほとんどなくなったのです。これによって、夏場でも半股引ではなく通常の長さのももひきを使う人達が増え始め、あらゆるお祭りで採用されるようになりました。ただ、半股引でしか演出出来ない熱さやや爽やかさ・男気を大切にする人達や、昔から伝わる衣装の伝統を守りたい人達の間では、まだまだ使い続けられています。中には、冬場の寒さを乗り切るような目的で開催される冬のお祭りで、故意に半股引を履くような地域もあります。ただ、虫刺されや汚れ・怪我のしやすさなどが時折問題視されるため、どちらのももひきでもメリットやデメリットは存在しています。結局はそのお祭りで定着しているももひきを履くのが無難です。子どもは元気さを際立たせるために半股引を履かせたい所ですが、若い人ほど虫刺されは激しいため、虫除けスプレーなどを忘れないようにしましょう。
